短歌の世界を二分したライバル対決の「意外な真相」とは? 「抒情派・西行」vs.「構成派・藤原定家」
西行といえば、『新古今和歌集』に最多の94首が選入された天才歌人。一方、藤原定家はその『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の撰者を務めた中世歌壇の大立者。
二人の「歌風」や「生き方」の違いから、両者はライバル関係にあったとする説もあるが、実際のところはどうだったのか。
西行歌集研究の第一人者で、慶應義塾大学名誉教授の寺澤行忠さんの新刊『西行 歌と旅と人生』(新潮選書)から一部を再編集して、二人の天才の意外な関係をお届けする。
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