代表GK・鈴木彩艶はなぜ期待を裏切った? 身体能力が高い故の“意外な弱点”が

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 森保ジャパンがアジア杯で苦戦している。

 初戦ベトナム戦は4-2で勝利するも、一時は逆転される苦しい展開。第2戦イラク戦は1-2で敗れた。

 格下にそれぞれ2点を献上した守備陣が批判されているが、とりわけ集中砲火を浴びているのがGKの鈴木彩艶(ざいおん・21)である。

 ガーナ人の父と日本人の母を持つ鈴木は、昨年11月のW杯アジア2次予選シリア戦で抜てきされ、GKとしてW杯予選史上最年少出場記録を更新した。

 スポーツ紙記者いわく、

「190センチと長身で、跳躍を含めてずば抜けた身体能力の持ち主。ヘディングなどの空中戦は長年、日本のウィークポイントでしたが、彩艶の登場でようやくその弱点が解消される、と期待されていたんですけど」

 シリア戦は5-0で圧勝するも、公式戦2、3戦目は前述の通り無様な結果に。それも4失点全てヘディングシュートまたはそのこぼれ球。つまり、傷口はむしろ広がってしまった。

ボールウォッチャー

 鈴木はなぜ期待を裏切ったのか。その疑問をひもとくキーワードが“ボールウォッチャー”である。

 ボールウォッチャーとは、ボールばかり見ていて、その行く先を予知して動くなど試合全体を大局的に俯瞰する能力に欠ける選手のこと。身体能力に秀でたアフリカ勢にありがちな弱点としても知られている。むろん鈴木も承知していて、試合後、

〈(ゴール付近まで)侵入されると、みんなボールウォッチャーになってしまいますし……〉

 と弁明している。だが、

「彩艶は侵入される前からボールウォッチャーだった。結果、味方DFと連携が取れず、やられ放題に」

 これまでの日本は違った。

「たとえば彩艶に最年少記録を塗り替えられた川口能活は、身長180センチながら、全体を見てDFにうるさく指示を出していました。そうやって今まで隠しおおせてきた欠陥が、世界中に知れ渡ってしまった」

 弱点を克服し、強さを取り戻せるか。

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