「初対面では相手が“早稲田的”か“慶應的”かを考えます」 日本一有名なネット編集者が明かす“長続きする人間関係”の極意

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二人で酒を

 私は同氏の「右でも左でもない」という考え方に共感しているため興味は持っていたのだが、会った瞬間に「あ、この人は早稲田的だ!」と思った。二人して酒をガンガン飲み、この日は気持ちよく再会を約束した。

 すると、数日後、連絡が来て同氏の「シラス」(生配信プラットフォーム)に出演してもらえないか、というオファーをいただいた。もちろん快諾したのだが、なんと東京からわざわざ唐津まで来てくれるという。1月18日の夕方から飲み、翌日は波戸岬までサザエを食べに行き、夜に配信。「これが物書きの生きる道」というテーマだったのだが、視聴者も喜んでくれたと言っていた。

 そこから飲みに行き、最後は翌日の昼、ラーメン屋でまた飲んだ。同氏といる時は常に快適だったのだが、慶應義塾大学出身と聞いてビックリした。

「えっ、早稲田か東大かと思ってました!」と言ったのだが、辻田氏曰く「いや、実は早稲田も第一文学部に受かっていたんですが、すでに日吉の近くにアパートを借りたため慶應に行ったんですよ」とのこと。住む場所次第では、早稲田でも良かったということだろう。

 今回の辻田氏との一連の流れを見て「二項判別法」は正しかったことをまたしても確信したのである。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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