メジャー178本塁打の巨人・新外国人「オドーア」に、専門家は「日本野球と最も合わない選手」 “フリースインガー”を含む4つの不安要素

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ここ数年は低迷

「様々な意味で注目を集めたのが2016年のシーズンでした。この年、オドーア選手は150試合に出場、ホームランが33本、打率が2割7分1厘と、“打撃開眼”を果たしました。一方、5月のトロント・ブルージェイズ戦で守備中、一塁ランナーの危険なスライディングに激昂。強烈な右ストレートを食らわせ、両チームの選手が大乱闘を繰り広げた原因を作りました。MLBファンの間では“伝説の乱闘”として語り継がれています」(同・記者)

 ホームランの量産は続き、17年は30本を記録。18年は18本と少し落ちたが、19年には再び30本と復活を果たした。ところが、20年は新型コロナの影響で短縮シーズンとなったこともあり、調子を崩してしまう。この年は38試合に出場し、ホームランは10本、打率は1割6分7厘と低迷してしまった。

「21年にトレードでニューヨーク・ヤンキースに移籍しましたが、102試合に出場し、ホームラン15本、打率2割0分2厘と精彩を欠きました。22年にはボルチモア・オリオールズでプレーし、135試合に出場、ホームラン13本、打率2割0分7厘。23年のサンディエゴ・パドレスでは59試合に出場し、ホームラン4本、打率2割0分3厘と、いずれのチームでもレンジャーズ時代の輝きを取り戻せていません」(同・記者)

低い出塁率

 ここ数年、巨人は外国人選手に泣かされてきた。2022年12月には、9人の外国人選手のうち何と8人を自由契約。残った1人が外野手のアダム・ウォーカー(32)だった。

 ところが、ウォーカーは守備に難があり、翌23年の開幕は二軍スタート。その後も代打での起用が目立ち、最終的には57試合に出場し、打率2割6分3厘、ホームラン6本という成績で終わってしまった。11月には、高橋礼(28)、泉圭輔(26)の2投手との交換トレードでソフトバンクに移籍した。

 さらに、12月1日には投手のタイラー・ビーディ(30)とヨアン・ロペス(31)、そして外野手のルイス・ブリンソン(29)を自由契約。残った外国人選手は3人で、全員が投手だ。これでは巨人ファンが、優れた外国人選手、特にパワーバッターを渇望するのも当然だろう。そこに“期待の星”としてオドーアが登場した。

 だが、メジャー研究家の友成那智氏は「巨人ファンにとっては残念な話ですが、日本野球とは最も合わないタイプの選手だと思います」と言う。

「どんなボールでも手を出すバッターのことを“フリースインガー(free-swinger)”と呼びます。オドーア選手が、まさにそうです。低目を得意にしており、普通のバッターなら難しい球でもホームランを放つところは魅力的です。しかし、どんな球でも振ってしまうので、四球が少なく三振が多い。結果として出塁率は低くなります。日本の投手は制球力があり、緩急を交えるのも得意ですから、翻弄されてしまうかもしれません」

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