ダイアン「40歳過ぎてからの上京」はお笑い界でも異例 遅咲きでも息の長い活躍が期待できると思う理由

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実力を認める同業者たちに背中を押され

 最近でも「水曜日のダウンタウン」(TBS、毎週水曜午後10時)で津田がミステリードラマの世界に巻き込まれるドッキリ企画「名探偵津田」が大反響を巻き起こしたり、「テレビ千鳥」(テレビ朝日、毎週木曜午前0時15分)の「1周だけバイキング!!」という企画で津田のマナーが悪すぎたことから炎上を引き起こしたり、何かと話題に事欠かない。いまやダイアンはテレビバラエティの台風の目のような存在だ。

 ダイアンの2人の芸はデビュー当初から仕上がっていた。養成所の同期にはキングコング、なかやまきんに君、山里亮太、久保田かずのぶなど精鋭が揃っていたが、そんな同期の間でも「当時はダイアンが飛び抜けて面白かった」と語っている人は多い。ユースケの鋭いセンスと津田の力強いツッコミを生かした漫才は、最初から完成されていた。

 ラジオ番組での2人のしゃべりの面白さも評判になっていて、業界内外にファンが多かった。いま活躍中の女性芸人・ヒコロヒーもダイアンの熱心なファンであることは有名だ。

 もともと実力者だったダイアンは、彼らの面白さを理解している同業者に背中を押されて、現在の地位までたどり着いた。遅咲きではあるが、ここから息の長い活躍が期待できそうだ。

ラリー遠田
1979年、愛知県名古屋市生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家・ライター、お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など多岐にわたる活動を行っている。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務めた。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『逆襲する山里亮太』(双葉社)『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)など著書多数。

デイリー新潮編集部

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