茂木派退会で「ドリル優子」が目指す「初の女性総理」への道 派閥領袖を見限ったウラに「青木幹雄の遺言」と“茂木派潰し”の不穏な動き
「初の女性総理」の野心
永田町関係者が話す。
「2人の退会によって茂木派がすぐに瓦解することはなく、衆院にはある程度の議員は残るでしょう。ただ茂木氏にはもともと忠誠を誓う“腹心”と呼べる議員がほとんどいないため、派閥としての存在感が急速にしぼむのは避けられない。茂木氏の人柄を評する時、“尊大で、偉そう”といった指摘は必ず出てきて、慕う人間より毛嫌いする人間のほうが多いのは事実。小渕氏にその意図がなくても、これを機に“茂木派潰し”に動こうとする勢力が現れても不思議ではありません」
岸田派、安倍派、二階派、森山派が解散を決めた一方で、いまも茂木派と麻生派は解散に否定的だが、小渕氏らの離脱で両派の「結束がより強まる」と予想する声もある。
政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。
「今後、さらに退会者が増えても派閥としての形を維持するため、茂木氏は後ろ盾としての麻生太郎氏への依存をますます深めていくことになるでしょう。麻生派との“連合”でも形成しなければ、茂木派の影響力は低下するばかりだからです。一方の優子氏も“ドリルでの証拠隠滅”が疑われた14年の政治資金をめぐる問題で一時は大きく後退したものの、いまも『女性初の総理』になる野心を胸に秘めているとされます。今回の退会を、小渕さんは総理への道を再起動させるチャンスと捉え、野望の実現に向け“最初の一歩を踏み出した”と指摘する声もあります」
小渕氏の「はじめての自立」が吉と出るか、凶と出るか。