【冬ドラマ】個人視聴率2位は「グレイトギフト」、1位は…今後大化けしそうな作品は

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 冬ドラマが始まった。どのドラマが観られているのだろう? 視聴実態を正確に表す個人視聴率などを用いて、ベスト5を中心に確認してみたい。(視聴率は1月15~21日、ビデオリサーチ調べ、関東地区 ※朝ドラ・大河・昨年スタートした作品は除く)

「マエストロ」「グレイトギフト」がツートップ

 全体値である個人視聴率の1位はTBS「日曜劇場 さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート」(日曜午後9時)の6.7%(21日放送、第2回)。民放各局は個人視聴率が6%を超えた番組をヒット作と捉えているが、その基準を超えたのはこの作品だけである。

 脚本は過去に同局「妻、小学生になる。」(2022年)などを書いた大島里美氏。「さよならマエストロ」では父娘の断絶と和解という重いテーマを描いていながら、暗くない。さらにポンコツ楽団の成長劇を見どころにしている。観る側に適度な想像の余地ももたせている。

 その物語を演じているのは世界的俳優の西島秀俊(52)と国民的人気の芦田愛菜(19)なのだから、個人視聴率トップも納得である。

 2位はテレビ朝日「グレイトギフト」(木曜午後9時)の5.9%(18日放送、第1回)。反町隆史(50)が演じる病理医が完全犯罪を可能にする殺人球菌を発見するところから物語が始まった。斬新だ。

 それでいて大学病院内の派閥抗争や犯人捜しといったオーソドックスな要素も絡めているから、多くの人を惹き付けても不思議ではない。スーパーマン的役柄の多かった反町がダメ医者役という設定も新鮮でいいのではないか。

世帯視聴率より分かりやすい個人視聴率

 3位は「となりのナースエイド」(水曜午後9時)の5.1%(17日放送、第2回)。ナースエイド(看護助手)役の川栄李奈(28)が医者に意見するなどリアリティを二の次にした医療ドラマだか、若い視聴者が全体の数字を押し上げている。明るく、ライトコメディ風である上、感動要素も盛り込んであるところが良いのだろう。

 民放が重視するコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は3.5%で「さよならマエストロ」とぴったり並び、T層(13~19歳の個人視聴率)では同作を0.2%上回る2.5%を記録している。

 個人視聴率をテレビ界とスポンサー側が標準化してから4年近い。難解だとの声もあるが、実際には旧基準の世帯視聴率より分かりやすい。個人視聴率が5.1%なら、100人のうち5.1人が観たことになる。コアも同じ。3.5%だと、13歳から49歳までの100人のうち、3.5人が観たことになる。

 逆に世帯視聴率は何人観たのかが不明なので、ドラマの人気度が分かりにくい。家単位で計測しているからだ。今のテレビ関係者は世帯視聴率を揶揄して「屋根を数えたもの」などと言う。

 読売新聞オンラインは1月21日付の記事で、世帯視聴率のことを「家族がそろってテレビを見ていた時代の名残とも言える」と表現した。テレビが一家に1台であることを前提にした調査法なのだ。個人視聴率はテレビの数など関係ない。

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