松本人志はこのまま引退してしまうのか 過去の「引き際発言」は若い頃から一貫していた
近年、何度か語っていた「引き際」
1月8日、ダウンタウンの松本人志の活動休止が吉本興業から発表された。「週刊文春」(文藝春秋)の報道を受けて、裁判に注力するためだという。週刊誌ではその後も、松本人志と後輩芸人に関するスキャンダラスな記事が続々と出てきている。
活動休止を発表してからの松本は、SNSで発信をすることもなくなり、沈黙を貫いている。彼が実際に出版社を相手にして裁判を行うのであれば、判決が出るまでには何年もかかることが予想される。それまで表舞台に戻ることがないのだとすれば、このまま引退してしまうことも考えられる。
松本が引退するというのはどのくらい現実味があることなのか。それを考える上で手がかりになるのは、近年、松本自身が引き際について何度か語っていたことがあるということだ。
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若い頃から一貫していた主張
2023年2月24日放送の「人志松本の酒のツマミになる話」(フジテレビ)で、松本は自身の引退時期について「早ければ2年、遅くても5年」と明言した。さらに、同年3月19日には「ワイドナショー」(フジテレビ)を降板した。このことで「5年以内の引退」に信憑性が出てきたと考える人もいた。
ただ、松本が引退をほのめかすような発言をするのは、昨日今日に始まったことではない。松本が近いうちに引退するのではないか、というような話はこれまで何度となく噂されてきたことであり、それほど目新しい話題ではない。
いま挙げた番組以外でも、松本はたびたび引退について語っていた。そして、若い頃から一貫して「芸能界には何の未練もない」「いつ引退してもいいと思っている」というような主張をしていた。言っている内容がずっと変わっていないのだから、恐らくそれが本心なのだろう。
かつての「気だるげな姿」の真意は
ダウンタウンがテレビに出始めたとき、彼らがとにかくいつもだるそうにしているのが印象的だった。テレビというのはキラキラしたスポットライトを浴びる夢の舞台であり、そこに出る芸能人は堂々とした態度で笑顔を振りまくのが普通であるはずなのに、ダウンタウンの2人(特に松本)はいつも気だるそうにカメラの前に立っていた。
彼らが自分たちをそのように演出していた部分もあるとは思うが、いま考えると、松本は単に本当にだるかっただけなのではないか。そして、現在に至るまでそう感じ続けているのではないか。
たとえば、とんねるずの石橋貴明は松本と対照的な人物である。石橋は、有名になってお金を稼ぎたい、スターになりたい、というまっすぐな夢を抱いて芸能界に入り、実際にそれを達成した。彼にはわかりやすい形の立身出世欲があった。
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