なぜ松本人志はいずれ公になる訴状を“隠す”のか 「テレ朝・前法務部長」の弁護士がその意図を読み解く
正々堂々と戦うべき
このリリース文では、文春報道を吉本興業として否定した初動について、会社のガバナンス委員会から「当初の『当該事実は一切なく』との会社コメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う」と厳しく指摘されたと明かされ、「ファンの皆様及び関係先各位からの信頼を取り戻してまいりたい」と決意が語られている。
吉本興業の姿勢が一転した。潮目が変わりつつあるのかもしれない。こうしたリリースが出た以上、松本人志氏側も、説明し発信する時が来ていると思う。「裁判を起こした」というだけでなく、松本氏にとっては何が真実なのか、週刊文春の記事に誤りがあるのであれば何が誤りなのか。信ずる主張に揺らぎがないなら、説明を先延ばしにする理由はない。
逆に説明の言葉がないことは、関係先の不信感を煽り、被害を訴えている側をいたずらに不安定にするだけだ。このままでは松本氏がこそこそし、会社がばたばたしているように見えかねない。公開の法廷で闘うと決めた以上、正々堂々とするのが王道だと思う。