松本人志は「気持ち悪い」で批判殺到、相方の浜田雅功はスルー…同じ女性問題で世間の反応がこうも違うのは何故か
後輩芸人も被害者
「芸能界における不倫の歴史は、男女の社会的な力関係を反映してきました。かつては文字通りの“男尊女卑”でしたから、権力を持つ売れっ子の俳優や男性歌手が、年齢の若い女優や女性歌手と不倫するわけです。ただし、不倫する女性も、ほとんどのケースは関係に同意していました。奥さんからすると不倫相手が許せないのは当然ですが、『これをきっかけに芸能界でのし上がってやろう』と考える女性の生き方まで、私は頭ごなしに否定するつもりはないと考えてきました」(同・川内さん)
一方、松本の場合は「不倫」ではなく「性加害」が問題視されているのはご存知の通りだ。取材に応じた被害者の女性は関係について同意を示していないし、まるで道具のように扱われた。川内さんは「松本さんを巡る議論で、不思議なほど見過ごされていることが1点あると思います」と言う。
「超売れっ子の松本さんが権力者の1人であることは言うまでもありません。その権力を女性に向けているのは皆さんが論じている通りですが、女性を集めるよう指示した後輩芸人にも権力が向けられていることは、意外に言及が少ないようです。女性が被害者であることは言うまでもありませんが、後輩芸人も事実関係が本当なら、同じように被害者だと思います。こうした“権力の濫用”に私たちは不快感を覚え、SNSに『気持ち悪い』という投稿が殺到するのではないでしょうか」(同・川内さん)
権力者の傲り
松本の性加害疑惑の根幹は権力と金銭で快楽を買おうとしたことにあり、それに多くの読者は不快感を覚えている。セクハラとパワハラの両面があるというわけだ。そして金額が全てではないが、浜田の不倫相手はFRIDAYの取材に30万円を受け取ったと明かしている。一方の松本の場合、1万円とか5000円といった額が文春の記事に登場する。
「松本さんは記事が事実無根だと訴えるほうを優先したのかもしれませんが、事実関係はさておき、最初にファンや関係者に向かって謝罪をしたなら、世論は相当に変わっていたと思います。『まずは皆さまにご迷惑をおかけしたことを謝罪します。しかし報道については納得していませんので、法的措置を検討します』というコメントを松本さん本人が出すべきだったのではないでしょうか。しかし実際にはXに『事実無根なので闘いまーす』という投稿を行っただけで、これでは文面があまりに軽すぎます。謝らなかった松本さんの姿勢にも、私は“権力者の傲り”を感じました」(同・川内さん)
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