国家権力が一気に山口組を壊滅できない事情 「生かさず、殺さず」か「息もさせない」か
暴力団に関するニュースを伝えた場合、次のようなコメントがかなりの支持を得る。
「なぜ警察は暴力団を壊滅させないのか。存在自体が違法ではないか」
この疑問について、『令和の山口組』の著者、山川光彦氏に現状や警察側の事情などを解説してもらおう。
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みなさんの中には、警察はなぜ山口組を潰さないのか、と考える向きもあるでしょう。
しかし、当局が本気を出せばヤクザ組織は潰れます。それは、市民への危害が相次いだことで、ヤクザ組織で唯一、暴対法による「危険集団」(特定危険指定暴力団)の烙印を押された「工藤會」(北九州市)がその後、どうなったかである程度は察しがつきます。...