初回が始まって5分足らずで引き込まれた…木梨&奈緒「春になったら」は懐かしくも新鮮なドラマで月9を凌駕
1月15日に少し遅めのスタートを切った月10ドラマ「春になったら」(フジテレビ/カンテレ制作)の評判がいい。視聴率は直前に放送されている月9ドラマ「君が心をくれたから」を上回り、今期イチバンの出来との声も。
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【写真を見る】新鮮な「木梨&奈緒」の親子ショット 早くも名作ドラマの予感?
「春になったら」は、とんねるずの木梨憲武(61)と奈緒(28)がダブル主演で親子役を演じている。民放プロデューサーは言う。
「初回が始まって5分も経たないうちに引き込まれました」
元日を迎えた父と娘の食卓だ。高級料亭の御節料理(3万3000円)を奮発した父の雅彦(木梨)が、箸をのばそうとする娘の瞳(奈緒)を制して言う。
雅彦:報告があります。実はオレ……。
瞳:待って! 私もお父さんに報告がある。
――報告の順序を譲り合う父と娘。ならば同時にと「せーの!」で話す。
雅彦&瞳:3カ月後に……。
「父は『死んじゃいます』、娘は『結婚します』という両極端の報告でした。婚約者(濱田岳)が娘より10歳上の売れない芸人と知って大反対する父親に対し、末期がんで死ぬなんて結婚に反対するための口実と疑わない娘……。まだオープニングと言っていいところで物語の骨格がわかり、いったい今後どうなっていくのかと興味をそそられました」
初回では瞳が父の主治医を訪ね、病気が事実であることを知る。助産師である彼女は出産に立ち会いながら、3カ月後に亡くなる父との思い出を振り返る。SNSでは、このシーンに「涙が止まらなくなった」という声も少なくない。
二人ともごく自然な演技だが、木梨の連ドラ主演はなんと24年ぶりだ。
「今さら言う必要もありませんが、木梨は稀代のマルチプレーヤーで演技にも定評があります。1998年放送の木曜劇場『甘い結婚』(フジ)では財前直見 と夫婦役でダブル主演を務め、視聴率も平均14・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)を記録しました。今回は父親役で、実生活でも3児のパパですから板に付いています」
娘を演じる奈緒は、元々はローカル局の情報番組でリポーターを務めていたという。
朝ドラのヒロインとその親友
「正月に放送された『さんまのまんま』(フジ/カンテレ制作)でも、地元・福岡にいたころ『モデルをやりつつリポーターをしていた』と話していましたね。そのスタッフたちに送り出される形で上京したと。確かに、現場で会っても本当に心優しく、屈託のない好人物です」
その名を広めたのは「あなたの番です」(日本テレビ)のストーカー役だった。
「その後、民放ゴールデンの連ドラ初主演となる『ファーストペンギン!』(日テレ)や続く『あなたがしてくれなくても』(フジ)も評判になりました。もっとも、最初に世に出たのは18年上期の朝ドラ『半分、青い。』(NHK)で演じたヒロインの親友役でしょうね。彼女はオーディションで最終選考まで残ったそうですが、最終的にヒロインは永野芽郁に。そのヒロインと親友が、今期は月9『君が心をくれたから』と月10『春になったら』の主演で並んで放送されているのですから奇遇ですね」
もっとも、2つのドラマは明暗を分けている。1月15日放送の視聴率は、月9『君が心をくれたから』の第2話が5・8%、月10『春になったら』の初回が7・2%と、月10が月9を超えてしまった。
デイリー新潮は「月9『君が心をくれたから』は早くも苦境に…原因はせっかくのラブストーリーをぶち壊す“2人の案内人”」(1月22日配信)で、月9ワーストになる可能性を報じている。
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