阿部慎之助監督(44)が学閥以外に「大城を正捕手に認めない」ワケ “トレード画策”の過去と「鷹」「竜」の正捕手獲りの現実味

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阿部監督は「捕手の打撃は二の次」

 元NPB球団監督はこう指摘する。

「大城は沖縄出身者ならではと言えるかもしれませんが、性格的におおらかなところがあって、それがリード面では粘りを欠くように映るのです。慎之助は『攻めよりも守り』の野球を掲げ、捕手の打撃は二の次とみている上に、チーム全体に自己犠牲の精神を求めようとしています。天才的だった自分のような打撃ができる捕手ならともかく、岸田や原監督には冷遇されていた小林らを使い分け、激務のポジションの負担を分散しつつ最善のバッテリーの組み合わせを模索していくと思われます」

 事実上のレギュラー捕手「剥奪」とも言えるような阿部監督のプランだが、複数の球界関係者によると、ヘッドコーチを務めていた昨季には「捕手は補強してでも、もう1人必要」などと話していたという。

 在京球団の編成担当が証言する。

「(阿部監督は)大城一人で143試合を乗り切るのは難しいと思っていました。原監督とは意見は異なっていましたが、キャンプからトレードなどでの補強を考えていたようです。実現はしませんでしたが、監督になっても、その考えは変わっていないようですね」

大城“単年契約”のウラに指揮官の評価

 もともと巨人は2022年オフ、西武からフリーエージェント宣言した森友哉捕手(オリックス)の獲得を視野に入れていたとされる。

「今季の捕手陣の成績次第では再び、FAでの捕手獲得を目指すとみています」(同編成担当)

 大城は順調なら来オフに国内FA権を取得する。ただ、今オフの契約更改交渉で球団からは単年契約の提示しかなかった。巨人に、この時点では慰留する方針が固まっていなかったということか。

「年俸は昨季から大きく上がった(推定8000万円から5000万円増)のですが、巨人が複数年を出さなかったことは意外でしたね。原監督が続投していれば、単年ではなかったかもしれません。巨人は今季の大城の成績を見てから複数年でオファーを出すつもりなのかもしれませんが、これまでの阿部監督の評価が芳しくないことも、単年に契約にとどまったことと無関係ではないように思えてしまいます」

 前出の編成担当はこう話した上で、来オフのFA市場で他球団の捕手の獲得に乗り出す可能性に言及。候補としてソフトバンクの甲斐拓也(31)、中日の木下拓哉(32)両捕手の名を挙げたのだった。

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