“私人逮捕系”“迷惑系”にはうんざり…ラファエル氏は「YouTubeは安泰でも、ユーチュバーはいつか淘汰される」と断言

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YouTubeの魅力

 ラファエル氏がYouTuberとしてデビューしたのは2014年。当時と今ではYouTubeが求めるコンプライアンスのレベルは桁違いだという。ラファエル氏は「今はNHKと変わらないレベルです」と言う。

「Googleの戦略は見事だと思います。最初はコンプライアンスを緩くして間口を広くする。第1世代の時、YouTubeは赤字だったと言われていますが、それでも大規模なCMを打つ。そうすると僕ら第2世代が来る。そこで初めて収益化を図る。Googleが『何でもやっていいよ』と公言したことは一度もありませんが、規制はしない。でも、どんどんYouTuberが増えてくると、『これは淘汰しないと駄目だね』と規制を強くしていく。綺麗なプラットフォームの作り方で、さすがGoogleだと思います」

 急激な変化に翻弄されるYouTuberも少なくないが、ラファエル氏は「コンプライアンスが厳しくなったということは、プラットフォームとしてのクオリティが上がったということです」と積極的に評価する。

 YouTubeの質は上がったかもしれないが、YouTuberを取り巻く環境は厳しいものになった。コンプライアンスとのせめぎ合いに敗れ、安易に過激な動画を配信したYouTuberの中からは逮捕者も出た。

 このような状況になっても、やはりYouTubeは魅力的なプラットフォームだとラファエル氏は断言する。

YouTubeの“底力”

「投資ゼロで始められるのは大きいです。本来は経費も非常に安いのです。僕は動画を作る際、笑い役としてのカメラマンが必要なので、撮影兼マネージャーということで、スタッフを1人、雇っています。しかし、昔は1人で動画を作っていましたし、今もやろうと思えばやれます。これを逆から見ると、知名度の高い芸能人でも、YouTuberとしての活動にディレクターさんや放送作家さんが必要だとすれば、失敗する可能性が高くなります」

 もはやYouTuberは飽和状態に達している。普通に動画をアップしても、再生回数を稼ぐのは難しい。

「それでもやり方はあります。複数のアカウントを作り、『下手な鉄砲、数打ちゃ当たる』で延々と動画のアップを続けるのです。そうすると、運が良ければ誰かが注目してくれて、動画を拡散してくれるかもしれません。運任せの戦略とはいえ、“鉄砲”の弾は原価ゼロ円です。自分の人件費さえ無視すればいいわけですから、まだまだ稼ぐチャンスはあると思っています」

 YouTubeのライバルとしてTikTokが台頭している。YouTuberのイメージが悪化しているのに比べ、TikTokerには牧歌的な印象を持つ人も多いだろう。だが、ラファエル氏は「今のところTikTokに公式チャンネルを作る予定はありません」と言う。

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