南部虎弾さん死去 「毎日焼酎のソーダ割を10杯くらい飲んでます。妻からは“腎臓返して”と…」昨秋語っていた闘病生活

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「腎臓を返してよ」

 酒? 大丈夫なのか。

「血糖値が上がらないように焼酎のソーダ割りを飲むことにはしています。1日10杯くらいです。ストレス発散になるから、酒はどうしてもやめられない。臓器の提供に際してたばこをすっぱりやめたカミさんからは“腎臓を返してよ”なんて言われております」

 見事な復活を遂げた南部だが、アルコールで健康維持なんていう芸のネタみたいな話では済まない。

「オゼンピックという糖尿病の治療薬を週に1回、注射しています。おかげで安定的に血糖値を抑えることができているんです。ただ、この薬は食欲抑制効果もあることから、近頃はダイエットのために使う若い子が増えていると耳にします。ちょっと不安ですね」

「移植に対する理解と認識が不足している」

 若者を心配するとはこれまた殊勝なこと。

「いえ、この薬が足りなくなってしまったら、ボクはくたばっちゃうかもしれないから」

 そう言って南部は笑うが、

「自分が今、こうして生きていられるのは腎臓移植のおかげです」

 と一転、真面目な顔に。

「日本は医療大国なのに、30万人というすごい数の人が延命治療といえる人工透析を続けています。これは、移植に対する理解と認識が不足しているからではないかと思うんです」

 南部は21年、一般社団法人「腎臓移植をすすめるネットワーク」を妻とともに設立。講演などを通じて腎移植の普及を図っている。

 もちろん、過激パフォーマンスも継続中だ。10月6日に東京都新宿区の東急歌舞伎町タワーで無料ライブを開催し、さらに11月26日には同じく新宿区のイベント会場バトゥール東京で、中村ゆうじや鳥肌実らをゲストに迎えて「電撃大忘年会」と題するイベントを開く。

「映像や加工、配信の技術の進歩とともにウソと現実の区別がつきにくくなっている。そんな今だからこそ、生のパフォーマンスの価値は高まっていると思います。ステージで悶える僕らを見て“自分たちももうちょっと踏ん張ろう”と思ってもらえるようなネタをやりますよ」

 舞台で体を張る。腎移植の有効性をなにより雄弁に物語る行為ではないか。

デイリー新潮編集部

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