松本人志問題の波紋 芸人の「合コン、ナンパのエピソードトーク」を掘り起こされて、テレビ業界が戦々恐々の日々

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昔はセーフでも今はアウト

 何しろ掘り起こしの対象は広い。松本本人のエピソードではなくても注目される。例えば、“アテンド役”として文春に報道されたパンクブーブーの黒瀬純の場合、2020年2月放送の「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)で、坂上忍が「黒瀬君に頼んだらなんでもできる」「福岡に行ったら黒瀬君が闇のブローカー」と発言していたことが掘り起こされた。

 黒瀬の場合は文春の報道と関係があるが、木村祐一のケースは完全な別件だ。10年に放送された「人志松本のすべらない話」で、千原兄弟の千原ジュニアが木村にアテンドした女性とのトラブルをネタにしたことが再び注目を集めた。

「“拒絶”した女性に木村さんが逆ギレしたという内容で、松本さんは関係ありません。しかし、この話も『お笑いの世界では、こうした性加害が横行している』と受け止められました。オンエア当時は、どのネタも問題ないと判断されていたはずです。大吉さんやジュニアさんは『とんだとばっちりだ』と思っているかもしれません。しかも、大吉さんの場合は松本さんに直結していますから、内申穏やかではないはずです。ただし、当時はOKのネタであっても今では嫌悪感を持たれ、世間が『アウト』と判断するのも当然の流れではあります」(同・スタッフ)

「掘り起こしは大迷惑」

 突然、判断基準が180度、変わってしまったわけだ。テレビ業界が慌てるのも無理はない。以前は芸人が語る合コン、飲み会、ナンパなど女性関係のエピソードは、むしろ鉄板ネタですらあった。

「松本さんに関する報道により、『芸人が面白おかしく合コンや女性との飲み会を語る』こと自体が悪いイメージを持たれるようになってしまいました。場合によっては“性加害”と批判されますから、芸人さんにとって掘り起こしは大迷惑というのが本音でしょう。また、『自分もアテンドしたが、これも週刊誌に報じられるかもしれない』と恐れている芸人さんもいると思います。テレビ業界も、そうした状況に陥った芸人さんには何らかの対処が必要になってきます。最悪の場合、出演の取りやめに発展しないとも限りません。芸人さんだけでなくバラエティ番組のスタッフも戦々恐々としている理由です」(同・スタッフ)

デイリー新潮編集部

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