「問題だらけの資本主義」がのさばってしまった理由とは――世界的学者が名指しした「意外な真犯人」

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 1989年に「ベルリンの壁」が崩壊し、共産主義の敗北が決定的になった。しかしその直後、それまで親米保守の論客として知られていた国際政治学者の高坂正堯氏(1934~1996年)は、意外にも「資本主義批判」ともいえる内容の講演を行った。

 高坂氏は、アメリカや日本の社会の問題点を次々と指摘しながら、世界的に高名な経済学者ケインズの名言を紹介して、資本主義への自省を強く促した。高坂氏の「幻の名講演」を初めて書籍化した新刊『歴史としての二十世紀』(新潮選書)から、一部を再編集して紹介する。...

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