「前妻報道」に過剰反論で“幼さ”が露呈の羽生結弦 「王国を築いてきたという自負が」

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「チーム羽生」を忖度する空気

 たしかに冒頭に紹介した一連の「羽生メッセージ」には、約5万もの「いいね!」がついてはいるものの、羽生の公式SNSのフォロワー数は約25万を誇り、件の投稿は1200万回以上も閲覧されていた。辛酸氏のような思いを抱く人が、少なからずいる様がうかがえる。

 ファンの中にも首をかしげる者が出るほどの痛烈なメディア批判。それを偽らざる本音として発信した羽生は、礼賛記事しか掲載されない海の向こうの王朝のごとく、自らの王国を築いてきた自負があるのだろう。

 本誌1月4・11日号で報じたように、現役時代から羽生を支えてきた母や姉らは「チーム羽生」としてメディア対応にあたってきた。たとえばスポーツ紙の取材で意に沿わないものがあれば、競技に関係ないとしてはねつける。

 メディア側も需要の高い羽生にインタビューなどの取材ができなくなることを恐れて、いつしか「チーム羽生」を忖度する空気が生まれていたという。

「大人の流儀」

 離婚時に羽生が発したメッセージに疑問を呈し、注目を集めたジャーナリストの江川紹子氏に聞くと、

「羽生さんが離婚した際に〈許可のない取材や報道〉という言葉が独り歩きして、“マスコミけしからん”との声が一般の人たちのSNSなどから随分と発信され、報道のあり方について誤解が広まる危惧を覚えました。メディアは異なる立場の人の意見を聞いて、世間が何を信用するか判断材料を提供しているわけです。取材に許可が必要となれば、メディアは相手の都合のいい話しか報じられない広報媒体と化してしまう。羽生さんのメッセージを見る限り、自分の望む通りにメディアや世間一般を染め上げたい印象を受けますが、それは非常に危ないことです」

 そう指摘した上で、江川氏はこうも言う。

「しかも今回、末延さん側に立った報道に対して〈うそ〉や〈妄想〉などというのは失礼な言葉です。『お相手を守るため』に離婚しながら、相手側を否定するのは言行不一致ですし、事実でないならハッキリとこの部分が違うと主張するのが大人の流儀ではないでしょうか。羽生さんの発信は〈10代の頃からずっと〉と匂わすだけで、どんな被害を受けたのか、具体的に何の報道か明確に指摘しない。メディア全体への不信をばらまくばかりで、残念ながら幼さを感じてしまいました」

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