実はキワモノではなかった…あのちゃんのブレークが2024年も続くと思う理由

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

テレビで見ない日はないほどだった年末年始

 2023年に大ブレークを果たしたタレントと言えば、「あのちゃん」の愛称で知られるアーティストの「あの」である。

 年末年始にも彼女の勢いは止まらなかった。12月27日放送の「SASUKE2023」(TBS系)に出演して、慎重さのあまり時間切れで敗退したものの、4つ目のフィッシュボーンまでクリアを果たし、意外な運動神経の良さを見せつけた。彼女はもともと「SASUKE」を熱心に見ていて、出演を熱望していたという。

 12月30日には「第65回 輝く!日本レコード大賞」(TBS系)に出演。普段とは違う金髪センター分けの髪型とモスグリーンの衣装で、特別賞を受賞した大ヒット曲「ちゅ、多様性。」を披露した。

 翌日の12月31日には「NHK紅白歌合戦」(NHK)に出場を果たし、ここでも「ちゅ、多様性。」を歌った。前日とは打って変わって髪色は黒になり、王冠を頭に乗せて大きなタスキをかけたような形のキラキラした衣装をまとっていた。

 その後、日本テレビの「おもしろ荘」、TBSの「CDTVライブ!ライブ!年越しスペシャル!2023→2024」という2本の年越し番組にも出演。

 さらに、1月1日にはフジテレビの毎年恒例の正月番組「爆笑ヒットパレード」にも出ずっぱりだった。これら以外にも数多くの年末年始特番に出演していた。文字通りテレビで見ない日はないほどの多忙ぶりだったのだ。

圧倒的な「得体の知れなさ」が魅力

 あのはアイドルグループ「ゆるめるモ!」の一員として芸能界デビューを果たし、脱退後は「ano」名義でソロアーティストとして活動を開始。2022年にリリースされた「ちゅ、多様性。」がアニメ「チェンソーマン」のエンディングテーマに採用され、大ヒットを記録した。また、「I's」のボーカルとしてバンド活動も行っている。

 さらに、俳優、モデル、タレントとしてもマルチに活躍。レギュラーの冠番組「あのちゃんの電電電波♪」(テレビ東京)をはじめとして多くの番組に出演している。

 タレントとしてのあのの魅力は、圧倒的な「得体の知れなさ」にある。彼女は「不思議系」に分類されがちだが、いわゆるおバカキャラとはちょっと違う。とぼけた感じの見た目と話し方で油断させておいて、突然本質を突くような鋭いことを言ってみせたりもするからだ。

 しかし、その鋭い変化球だけを待っていると、それはそれで当てが外れることになる。結構いい加減なことを言ったり、とんでもなく失礼なことを言ったりするのも珍しくない。結局のところ、よくわからない、という結論に落ち着く。これだけメディアに出ていても、なかなか尻尾をつかませない。そこが彼女の魅力だ。

次ページ:発言や振る舞いのバランス感覚が絶妙

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。