【アジア杯・ベトナム戦】日本が苦戦した原因とトルシエ采配の落とし穴

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スローだった試合運び

 さらに、イエローカードをもらっていた菅原に代えてDF毎熊晟矢、ボランチ守田英正に代えてMF佐野海舟と、代表歴の浅い選手に実戦経験を積ませることができた。そして5人目は、ケガから復帰したMF久保建英を南野に代えてトップ下に投入。堂安、久保のホットラインから上田がダメ押しの4点目を決めて試合を締めくくった。

 後半はベトナムが最終ラインを高く保って反撃に転じようとしたため、伊東がタテに抜け出すシーンが1回あった。ただ、全体的に日本はスローな試合運びで時間を有効に使った印象が強い。優勝という最終目的から逆算して、スプリントを抑え、体力の消耗を極力避ける戦い方を選択したと思いたいベトナム戦でもあった。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

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