「上司の愛人だった妻」「シングルマザーの実母」二人の秘密を知ってがく然…50歳「不倫男性」の心境「僕には女難の相があるのでしょうか」
前編【50歳「不倫男性」の告白 妻を紹介したら、実母はいきなり「あの人は私と同じ匂いがする」と漏らした…その直感は怖いくらい当たっていた
】からのつづき
久田和喜さん(50歳・仮名=以下同)は、現在、妻子と別れひとりで暮らしている。「僕には女難の相がある」と語る彼は、未婚の母に育てられた。交際0日で結婚した妻は同僚の麻美子さんで、上司と8年にわたって不倫の関係にあったことを承知の上で結婚した。母に言わせると彼女は「私と同じ匂いがする」。39歳の時に生まれた息子の世話を買ってくれた母だったが、麻美子さんとの折り合いは良くなく、病に倒れてしまった。
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母が元気になったころ、かつて麻美子さんが関係をもっていた上司が急死した。その上司はすでに麻美子さんとも別の部署だったし、和喜さんは結婚後、特にその上司のことを気にしたこともなかった。
「僕としては、妻の過去にとらわれたくなかったから、あの不倫を持ち出したこともいっさいなかった。かわいそうな彼女を引き受けたような感覚もなかった。逆に、彼は仕事もできたし人間的にも情の厚い人として社内で有名だったので、いつも妻が彼と自分を比べているのではないかとうじうじ考えることもありました。僕が妻に強気に出られなかったのは、揉めたくない気持ちと同時に、いつか去られるかもしれないという恐怖感があったからかもしれませんね」
その上司のお通夜に妻と一緒に行こうと思ったのだが、妻は「仕事の都合で何時に行けるかわからないし、同じ部署の人と行くから」と言った。そのときはそんなものかと受け止めたが、通夜の現場で彼は、上司の妻や子どもたちに詰め寄られている麻美子さんを目撃してしまった。周りが止めたのか、それは一瞬のできごとで見間違いかと思ったほどだ。
「だけどそれを見ていた麻美子と同じ部署の人が、僕の顔を見てあっという顔をしたんですよ。知らぬは僕だけだったみたいです……」
麻美子さんはどうやら結婚後も上司と関係を持っていたらしい。さすがに和喜さんもその点は妻を問い詰めた。だが妻は結婚後は関係をもっていない、元上司だからたまに食事くらいは一緒にしたけどとしれっと言い放った。彼はそれ以上、何も言えなくなった。
「おそらく母は知っていたんだと思う。妻も母がそのことを知っているとわかっていた。だからふたりはどこかギスギスしていた。そのときの僕はそう思っていたんです」
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