プロ野球に65年ぶりの新球団が誕生!“超低空”のアンダースローや準硬式出身の「異色右腕」にスカウト陣が大注目

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巨人三軍を封じた「150キロ右腕」

 一方のハヤテでは、北海学園大準硬式出身の右腕、村上航に注目だ。札幌白石では全国的に無名の存在であり、大学では準硬式野球部に所属していた。3年時からは、社会人クラブチーム・ウイン北広島(硬式野球)でプレーしていたという“異色の経歴”を持つ。

 大学卒業後、BCリーグの茨城アストロプラネッツに入団。シーズン開幕当初は結果を残せなかったが、腕の位置を下げたことで、球威と制球力が大きく上がり、昨年9月にはBCリーグ選抜チームに選ばれて巨人三軍を相手に1回をパーフェクト、2奪三振と圧巻の投球を見せている。

 サイドスローから150キロ前後のストレートを投げ込み、独特の軌道で大きく変化するスライダーには切れ味がある。巨人三軍との交流試合を視察したNPB球団のスカウト幹部は、印象に残った選手として、真っ先に村上の名前を挙げていた。

 このほか、薮田和樹(前・広島)と高山俊(前・阪神)が新潟に加入したほか、田中健二朗(前・DeNA)と福田秀平(前・ロッテ)がハヤテに入団している。戦力外通告を受けた選手にとっても、新球団は大きなリベンジの場になる。若手選手を含めて、彼らの奮闘に期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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