プロ野球に65年ぶりの新球団が誕生!“超低空”のアンダースローや準硬式出身の「異色右腕」にスカウト陣が大注目

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多くの選手をNPBに輩出

 NPB(日本野球機構)は、2022年から全国への野球振興を目的に、既存の12球団が本拠地を置く都道府県以外の地域で、ファームの試合の開催を検討してきた。昨年、新規参入を希望する法人を募り、「オイシックス新潟アルビレックスベースボールクラブ(BC)」(本拠地・新潟市)と「ハヤテ223(ふじさん)」(本拠地・静岡市)が承認された。新球団誕生は、実に65年ぶり。新潟はイースタン・リーグに、ハヤテ223はウエスタン・リーグにそれぞれ参戦する。【西尾典文/野球ライター】

 新潟は2007年から独立リーグの「BCリーグ」に参入し、リーグ内で屈指の人気を誇る球団だった。2011年には、現・ヤクルト監督の高津臣吾が入団し、セーブ王に輝いたほか、翌年には選手兼任監督に就任して、チームをリーグ戦初優勝に導いた。また、これまで多くの選手をNPBに輩出している。昨年のドラフト会議では、ヤクルトが5位で内野手の伊藤琉偉を指名。BCリーグの村山哲二代表は、伊藤について「17年リーグをやっていて、史上最高のショート」と絶賛していた。

 一方のハヤテは、昨年まで母体となるチームを保有しておらず、“完全な新球団”だ。球団幹部には地元出身の大物球界OBを招聘。ゼネラルマネージャー(GM)に山下大輔(元横浜監督)、初代監督には、近鉄で抑えのエースだった赤堀元之(元中日一軍投手コーチ)が就任した。昨年12月7日には第一弾の選手として29人の獲得を発表するなど、急ピッチで体制を整えている。

 ちなみに、新規球団に所属する選手が、既存の12球団に移籍する場合、それらの球団に所属経験がある選手は、シーズンの途中でも移籍が可能だ。しかし、12球団に所属した経験がない選手は、ドラフト会議で指名されないと移籍できない。これは、現在、国内にある独立リーグと同じ扱いだ。

 ドラフトの観点から言えば、12球団へ入団を狙う有望な選手を抱える球団が増えるといえるだろう。では、新潟とハヤテに“有望株”はいるのだろうか。NPB所属経験がない選手を中心にピックアップしていこう。

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