「消費者金融で借りた100万円が一瞬で消えて…」 「純烈」リーダー・酒井一圭が語ったアツ過ぎる競馬愛
仕事がうまくいかず競馬に溺れたことも
高校卒業後、実家を出た僕が住んだのは東京都府中市。言わずもがな、東京競馬場のお膝元です。ここは中山とは違って場外馬券場が併設されていたため、競馬開催日以外でも馬券が買えた。「競馬をやるなら府中だな」というのは、以前から考えていたことでした。
ただ、競馬の環境は整ったものの肝心の芸能活動はさっぱり鳴かず飛ばず。生き馬の目を抜くような厳しい世界ですから、成功するのは万馬券を当てるよりも難しい。仕事がうまくいかず競馬に溺れたことも一度や二度ではありません。
軍資金は消費者金融で借りた100万円
忘れられないのは2000年の高松宮記念。僕は3着までに入る2頭を当てるワイド馬券でアグネスワールドとブラックホークを買ったんです。軍資金は消費者金融で借りた100万円。当たったところで2倍にもならない低いオッズでしたが、僕はこの2頭の馬にすべてを賭けていました。
出走後、終盤までは申し分ない流れでした。最終コーナーを回ったところでアグネスワールドが先頭に躍り出る。ブラックホークも先頭集団につけている。競馬で作った借金はすでに400万円。頼む、お願いだから逃げ切ってくれ――。
ところが直後にディヴァインライトという馬が先頭に立ったかと思うと、最後は大外からキングヘイローが飛び出すという番狂わせ。結局、僕が思いを託した2頭は3着と4着に終わり、馬券は一瞬のうちに紙屑と散ったのです。
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