クローザーでの起用も…不思議な投手・元阪神「馬場皐輔」を阿部巨人はどう使うか
強いボールを投げられる投手
阿部ジャイアンツが目指すのはディフェンス重視の野球だ。1月1日付読売新聞のインタビューで阿部慎之助監督(44)は、
「極論を言えばゼロに抑えていたら一生負けないので、そこを目指して行こうと思う」
と語っている。その「ゼロに抑える」ディフェンスの要は投手陣。そのなかでも、キーマンとなりそうなのが、現役ドラフトで獲得した馬場皐輔(28)だ。
【写真】入団会見の様子(読売ジャイアンツの公式Instagramより)
「投手陣の建て直しとブルペン陣の強化は、前任の原辰徳監督(65)のころから課題とされていました。22年オフも投手を補強したものの、『救援陣の補強はロペス(30=FA)だけで大丈夫なのか』との声もチーム内にはありました 。結局、ロペスはわずか8試合に登板しただけで退団しています。阿部監督は単にリリーフ投手の頭数を増やすのではなく、強いボールを投げられるタイプを集めています」(チーム関係者)
今オフ、阿部監督がトレードなどで集めた投手は泉圭輔(26)、高橋礼(28)、近藤大亮(32)、馬場。そして、馬場と同じ前阪神のカイル・ケラー(30)も獲得した。アンダースローの高橋はともかく、直球勝負できるタイプばかりだ。
「阪神にいた選手が、翌年に2人も巨人に移籍するのは2リーグ制になって初。伝統球団同士だけに、お互い意識してきたことが影響しているのでしょう」(在阪記者)
巨人と阪神は開幕カード、東京ドームで対戦する。馬場とケラーが登板してきたら、ドームは一気に盛り上がるだろう。
「馬場はクローザーで登板するかもしれませんね」(前出・関係者)
というのも、阿部監督はコーチ時代から継投策についてもビジョンを描いていた。先発投手が6回まで投げたとする。7、8回に中継ぎ投手を出し、1イニングずつを託す。そして、9回はクローザーに。このごく普通の「中継ぎ、クローザー」と繋いで行く継投策だが、クローザーの大勢(24)は昨季中盤、右上肢のコンディション不良で登録を抹消されている。9月に復帰したものの、まだ完全ではない。
「8回を任せていた中川皓太(29)に代理クローザーを任せましたが、結果的に8回と9回の両方に不安要素を抱えてしまいました」(スポーツ紙記者)
仮に24年シーズン序盤も大勢が本調子でなかった場合、阿部監督は「8回の中川」ではなく、7回で投げるリリーバーのなかから「代理クローザー」を選ぼうとしている。その最有力が馬場だというのだ。
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