「最高潮のパニック状態で始まった」 横尾忠則が明かす、天皇・皇后両陛下との懇談

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 この連載エッセイの担当編集者のTさんが、「次回はぜひあのことを書いて下さいよ。面白いのでぜひ」と何度断わってもまた日を変えて「ぜひ、あのこと頼みますよ」と実にしつこい。優秀な編集者は執筆者をいじめます。ついには「ぜひ、あのことをお願いします。お願いしましたからね」と、過去完了形にしてしまってどこかに消えてしまいました。

「あのこと」とは、思いも寄らなかったことですが、天皇、皇后両陛下とご面談することになったのです。僕以外にも何人かの人がひとりずつお話をすることになったのですが、そこで「困った」ことには、僕はひどい難聴で耳が聴こえないために会話が不十分になってしまうのです。...

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