「日本大学」学長選スタートでもアメフト部“大麻問題”が蒸し返されるワケ 関係者が話す「玉虫色の廃部決定が混乱をより広げている」
保護者の不満の核心
「すでにアメフト部の中村敏英監督やコーチら指導陣の解任が決定しています。中村監督はいまも“会見を開きたい”意向を持っていますが、タイミングを逸した感は否めず、周囲も“今さらやっても……”と冷めた見方をしている。それより〈新生フェニックス〉を印象づけるためにも、次期監督選びに関係者の関心は移っています」(同)
一方で、いまだ怒りがおさまらない部員や保護者も少なくないという。
「1年生部員の親御さんのなかには“子供を大麻に汚染された部に置いておけない”と、廃部を機に他大学への編入学を考えていた方もいました。しかし“玉虫色”の決着となったことで編入学の決断ができず、宙ぶらりんの状態へと追いやられてしまった。2年生や3年生にしても“卒業後は実業団でアメフトを続けたい”との希望を持っていた部員もいましたが、アメフト部が春以降どうなろうと、その道が閉ざされかねない状況にあるのは同じ。いずれにせよ、『大学のお粗末な対応が問題をここまで大きくした』との思いをアメフト部関係者の多くが持っていて、新学長が誰になろうと大学に対する不信と追及はそう簡単におさまらない」(アメフト部OB)
日本大学に学長選の状況について訊ねると、「立候補の受付期間中」を理由に詳細な回答は控えた。また「4月以降、アメフト部はどうなるのか?」との質問には、
「処遇の方向性について現在、検討を進めております」(同大広報課)
と答えるにとどまった。誰が学長になろうと、前途多難の船出となりそうだ。
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