「日本大学」学長選スタートでもアメフト部“大麻問題”が蒸し返されるワケ 関係者が話す「玉虫色の廃部決定が混乱をより広げている」

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 日本大学が新しい学長を選ぶ「学長選」への立候補者の受付を開始した。トップの交代で、悪化した大学の“イメージ刷新”を図る思惑が透けるウラで、アメフト部の「大麻汚染」問題で生じた不信と対立の“火種”はいまも学内でくすぶり続けている。

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 今回の学長選は、昨年11月に開催された理事会で、今年3月末での酒井健夫・現学長の辞任が承認されたことに伴うもの。受付期間は1月9日から同16日までとなり、候補者の資格として日大の教授か、その経験を有するものと定められている。

 取材を続ける全国紙社会部記者の話。

「新学長への就任は“火中の栗”を拾うどころか、『ババを引きかねない』と語る大学関係者もいるほど、イバラの道と見られています。というのも昨年、麻薬特例法違反などでアメフト部員4人が立件され、今月9日には最初の逮捕者である3年生部員に懲役1年4カ月・執行猶予3年の判決が出たばかり。同部員は公判で“部内で10人程度が大麻を使用していた”旨を証言しており、今後、新たな逮捕者が出る可能性は残されたままです」

 一連の大麻事件を受け、日大は昨年12月15日にアメフト部の「廃部」を決定。しかし同21日に早くも3年生以下が対象となる「新生アメフト部(仮称)」を立ち上げる方針を表明したことで、さらなる混乱を招いているという。

リーグ戦“復帰”の可能性

「廃部決定直後に“来年度(今春)に向けて新しい部をつくる”方針が発表されたため、“偽装廃部”を疑う声も出ています。実際、『新生アメフト部』は同好会などでなく、〈寮の使用〉や〈活動費の確保〉〈スポーツ推薦制度の適用〉などが受けられる、廃部前と同じ競技スポーツ部となることが通達済み。“これでは存続と同じだ”との声が大学関係者や日大の一般学生の間からも上がっています」(同)

 実質「存続」となるのなら、アメフト部関係者や保護者らにとっては「歓迎」すべき事態とも思えるが、そんな単純な話ではないという。

「部員の多くが今回の方針に“最悪の事態は避けられた”と、ホッと胸を撫で下ろしているのは事実です。競技スポーツ部の地位が維持できるなら、4月以降、公式戦出場の可能性もゼロではない。もちろん関東学生アメリカンフットボール連盟の意向次第ですし、仮に実現しても2部リーグ以下に編入されるでしょうが、これまで通りアメフトを続けられる環境は整う。部としての練習はできない状態が続いていますが、部員たちの“士気は下がっていない”と聞きます」(アメフト部関係者)

 その部員たちの関心は現在、学長選などでなく、もっぱら「次期監督が誰になるか」に向けられているという。

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