「軍事産業がアメリカを変質させてしまった」――親米保守の論客を嘆かせた「軍産複合体の実態」

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 アメリカは戦争を起こすことによって繁栄してきた――昔からこのような見方が根強くある。しかし、戦後の国際政治学をリードした高坂正堯氏(1934~1996年)は、むしろアメリカで発展した軍産複合体が、その国力を奪っていると考えていた。

 親米保守の論客だった高坂氏は、なぜそのように考えたのか。高坂氏が1990年に行った「幻の名講演」を初めて書籍化した新刊『歴史としての二十世紀』(新潮選書)から、一部を再編集して紹介する。...

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