篠山紀信さん(83)、坂田利夫さん(82)の死因「老衰」はなぜ「もっとも苦痛の伴わない死」と呼ばれるのか 医師が「まるで眠るような…」と語る最期の瞬間とは
「深い眠りにつくように……」
一般に老衰は、検査をしても死亡の直接的な原因となる疾患などが見つからなかった人の死因となり、そのため「もっとも苦痛を伴わない死に方」とも表現される。
事実、岡田氏によれば、老衰で亡くなった人の最期は「眠るように静かで穏やかなケースが多い」という。
「老衰で亡くなる前というのは、徐々に自分でご飯を食べられなくなり、やがて水分も自力で摂れなくなって、ゆっくりと生体反応も弱まっていく……。その状態が1~2週間、長い人で1カ月近く続いた後、スーっと眠りにつくように息を引き取る方が多い。そんな穏やかな最期を目にして、ご家族に『見事に天寿を全うされましたね』と心臓が停止したことを伝えると、大半の方が『幸せな最期だったと思います』と安堵したような感想を漏らします」(岡田氏)
坂田氏も篠山氏も「穏やかな最期」だったと祈りたい。