「大学が勝手に廃部を決めた」 日大アメフト部、現役部員が激白

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休部後、何をしていたのか

 A君によれば、フェニックスの練習量は日本一だった。朝はウエイトトレーニングを1時間、授業後の17時半から全体練習を3時間、20時半からは自主練を1時間、21時半から23時半までミーティングだ。オフは週2日だけ。マネージャーは練習メニューを日中2~3時間かけて作成し、練習中は選手への声掛けに励む。生活の大半を占めるアメフトを奪われた彼らは、休部後、何をしていたのか。

「7~8割の部員がアルバイトを始めました。僕も9月から交通整理のバイトを週5日やってきました」

 監督からは「ジム等でウエイトトレーニングをやるように」という指示があった程度だという。

「再び部員たちが顔を合わせたのは10月末からです。監督、コーチ同席の全体ミーティングが週1回、大学の教室で行われ、80~90人の部員が集まりました」

 そこでは、薬物まん延の防止策が話し合われた。世間に再び認めてもらうために何をすべきかといった議論も交わされ、

「練習グラウンド周辺の清掃活動を行う案などが出ました」

部員に説教する場面も

 そんな未来に向けての話し合いの最中、廃部の知らせが部員に届く。11月28日の監督からの通達だ。

〈(日大の)競技スポーツ運営委員会の決定により、アメフト部は廃部となる事が決まりました〉

 だが、一方的な通知に部員は猛反発。翌日、部員とOBの署名をかき集め、運営委に提出する。

「“大学側は対面で説明会を開くべきだ”“監督が表に立って説明してほしい”といった要望が部員から監督に伝えられたんです」

 結果、部員に向けた説明会が行われはしたが、

「澤田(康広)副学長は学生の意見を聞いているのか聞いていないのか返事もおろそかでした。部の存続を泣きながら願い出る部員もいる中で、ある時は“言葉遣いが誤っているのではないか”と部員に説教する場面も。結局、廃部の決定は覆らず、無念でなりません」

 ずいぶん酷な連帯責任だ。

週刊新潮 2024年1月4・11日号掲載

ワイド特集「『昇り龍』か『堕ちし龍』か」より

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