冤罪被害者は「440万円」、エイズ受刑者は「100万円」 当局のミスを訴えた「生命の値段」を巡る裁判の見方
勾留中に胃がんで亡くなった
自民党派閥の裏金問題に斬り込んだことで、検察には強い追い風が吹いているが、一方で、警察や検察など権力側が暴走する恐ろしさも常にあることも忘れてはならないだろう。直近の事例では「大川原化工機」(横浜市)を巡る冤罪事件がその代表だ。でっち上げに近い冤罪のため、被害者は国や都を訴えて勝訴している。また、この件ほど知られていないが、受刑者が刑務所での酷い扱いを訴えた件でも、国が敗訴するというケースが出ている。冤罪ではなく、病気とわかっていながら治療などを受けさせてもらえなかったという訴えで、こちらも国の過失が裁判で認められている。...