「逮捕されたくなければ証拠隠しだけは絶対にダメ」 自民党裏金問題でヤメ検弁護士が強調していた「やってはいけないこと」
キックバック額そのものが大きかった
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐって捜査を進めてきた東京地検特捜部が政治資金規正法違反の疑いで逮捕した、安倍派に所属する池田佳隆衆議院議員(57)。
逮捕前、関係先への家宅捜索の際に、「あるべき資料がなくなっていたこと」が在宅起訴などではなく逮捕にまで至った要因のひとつとされている。
【写真を見る】証拠隠滅の一環? 議員なのに“鍵アカ”になった「池田佳隆」のSNS
今回の件に関して各方面から相談を受けてきたというヤメ検弁護士が、捜査対象となっている人物が「やってはいけないこと」について明かしてくれた。
「池田議員は政策秘書と共謀し、安倍派から5年にわたって約4800万円のキックバックを受けたにもかかわらず、自ら代表を務める資金管理団体の収入とせず、政治資金収支報告書にウソの記載をしたとして、政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました」
と、社会部デスク。
「池田議員の場合、キックバック額そのものが大きかったので当初から立件の可能性が高い議員の1人にあげられていました」(同)
1%くらいは期待
逮捕後の取り調べでは、池田議員と共に逮捕された政策秘書との共謀について特捜部は追及しているものとみられる。
「政策秘書は会計責任者も兼ねており、秘書が政治資金収支報告書にウソの記載をしたことを池田議員が了承していたか、キックバックについて池田議員が主体的な指示をしてきたかについて細かく突っ込まれているようですて。加えて、安倍派のボスや事務総長らとキックバックについてどういったやり取りがあったのかも詳しく調べているようです」(同)
一方、岸田官邸側は今回の逮捕をどう見ていたのか?
「織り込み済みだったようですね。とはいえ、身柄を取られない可能性も1%くらいは期待していたようです。期待とは変な言い方になりますが、官邸にとってはその方がダメージは少なかろうというわけですね。逮捕されようがされまいが、今さらという感じがしなくもないですが」
と、政治部デスク。
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