【リニア問題】川勝平太・静岡県知事(75)の異様な定例会見に地元記者が呆れ返る理由

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質問に答えない知事

 12月13日の知事の定例記者会見に、地元メディアは厳しい姿勢で臨んだ。まず地元テレビ局の記者が「去年、知事は『部分開業はできない』という考えを示した。1年で考えが変わったのか、なぜ部分開業を県議会で言及したのか?」と鋭く追及した。

「川勝知事はいつものように延々と喋り続けました。真意を汲み取ることは非常に難しかったのですが、『変電所を作ればいい』ということは口にしたようです。その後も迷走は続き、記者が『リニア建設を改めて考え直す必要がある』との発言は、期成同盟会の趣旨に反するのではないかと質問しても、知事は生態系の話しかしません。記者は『質問と回答が噛み合っていないのでもう一度聞く』と言わざるを得ず、別の記者も『部分開業が無理なら他の一手はないのか?』と加勢したのですが、やはり知事は南アルプスの自然について熱弁を振るうだけです。その記者も『少し質問と回答が食い違っている』と指摘しました。いみじくも自治体トップの会見で、ここまで滅茶苦茶なやり取りはないでしょう」(同・記者)

地元紙も読まない知事?

 ひょっとすると川勝知事は、自分にとって都合の悪い質問はピント外れの熱弁を振るうことで煙に巻こうとしているのかもしれない。

 だが、やはりその推測は間違っている可能性がある。何しろ川勝知事は、自分にとって歓迎すべきニュースでも感度が低いのだ。

「12月12日、JR東海の丹羽社長は都内で会見を開き、来春の東海道新幹線のダイヤ改正で東京発下りの『ひかり』の静岡、浜松両駅への停車本数が、それぞれ1日1本増える予定だと発表しました。翌13日、地元紙の静岡新聞も第2社会面で丹羽社長の発言を伝えました。定例会見が行われた日の朝刊に載った記事ですから、新聞記者が川勝知事に受け止めを尋ねました。ところが知事は『それは今初めて聞いた』と答えたのです。知事は新聞も読んでいないのかと呆れる声が出ています」(同・記者)

デイリー新潮編集部

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