妻は「あなたの給料は低すぎる」…48歳夫が週末にコンビニで働き始めたらガン発覚、看護師と不倫して気づいたこと

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妻は冷たいわけじゃなかった?

 妻は彼の体のことをあまり心配してくれなかった。大丈夫かと聞きはしたが、「大丈夫」と言うと、それ以上は聞かなかった。病名も今後の見通しも興味がないように見えた。だが実は妻は怯えていたのだと思うと、康太朗さんは意外なことを言った。

「僕もずっと妻は冷たい、僕に興味がないんだと思っていたんです。でもどうやら妻は現実を見たくないタイプみたい。僕が退院した直後、妻の母が病気になったんですが、やはり見舞いに行かないんですよ。代わりに僕が行って、初めて妻の母とゆっくり話しました。義母は『わがままな娘で申し訳ない。今までの私の言動も許してほしい』と。どうやら余命があまりないと思い込んでいたようで、過去を振り返っていたら僕にひどいことをしたと後悔していると。あんな娘になったのは私の責任だと泣くので、もうそんなことは気にしないで治療に専念してくださいと言いました」

義父の会社へ…妻は「それでいいの?」

 その後、ことはどんどん展開していった。義父から連絡があって、康太朗さんを自分が経営する会社に迎え入れたいと思っていること、美重子さんには弟がいて自分の会社で働いているが、いまひとつ彼の仕事を信頼できないとも言った。

「両親は僕がコンビニで働いていることも知っていました。そうやって一生懸命働く人間だとわかっていれば、最初から社に入れたかったとも言われた。何を今さら……とは思ったけど、かなりの高給をもらえることがわかって義父の会社に入るしかないと覚悟しました」

 妻に話すと、「それでいいの?」と言われた。いいも悪いもない、生きていかなければならないのだからと彼は言った。それよりおかあさんの見舞いに行ったらどうだと言うと、彼女は怖くて行けないと泣いた。

「妻は予想以上に子どもでした。本人も子どもをもって大人になったつもりでいるんだろうけど、精神的にはかなり未熟というか。愛情を注いでもらう時期に注いでもらえなかったので、常に自分の感情をどうやって処理したらいいか、どうやって表現したらいいかわからないんでしょうね。そんな妻の怯えが伝わってきました」

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