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巻き返しのキーマンになるか、日ハム「金村尚真」

 そして、2年連続の最下位からの巻き返しを狙う日本ハム。富士大出身の右腕、金村尚真は、“反撃”のキーマンになる期待が高い。ルーキーイヤーの23年は、開幕ローテーションに入り、4月9日のオリックス戦で、6回1/3を投げて、9安打2失点に抑え、プロ初勝利を飾っている。

 幸先のよいスタートを切ったかと思われたが、同18日のロッテ戦で先発した後、右肩を負傷したことが判明し、長期離脱を余儀なくされた。だが、シーズン終盤に一軍復帰を果たす。9月22日の楽天戦では、7回途中まで投げて無失点の好投、2勝目をあげた。

 金村の武器は、高い制球力。テイクバックで右肘を早くたたみ、ボールの出所が見づらいフォームから両コーナーに投げ分ける。大学時代と比べて、ストレートのスピードが明らかに上がり、平均球速は140キロ台後半に達している。コンディションさえ問題なければ、一軍で結果を残せるという証明ができた。2年目こそは、1年を通じてローテーションを守り、新人王争いに加わることを期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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