「もうアレとは縁を切ったけぇ」 実兄が明かすビッグモーター・兼重宏行前社長の素顔 豪華クルーザーに巨大な別荘…知人が明かす“成金ぶり”とは【スクープその後】
世間をあぜんとさせた会見
ビッグモーターは非上場で、前出の資産管理会社が100%の株を持つ兼重家所有の、いわゆるオーナー企業である。
「会社と社長の思想が受け入れられないならすぐに辞めてください」なる内容が記された「経営計画書」の存在など、一連の報道では同社の異様なワンマン体質を示す事実の数々が明らかになった。
その兼重氏は問題発覚後、外部には沈黙を貫く一方、社内に向けては「メディアが世間の関心を集めるために、一部の社員の不祥事を組織ぐるみと決めつけて報道している」などと“逆ギレ”とも受け止められるLINEを送っていたことが発覚。
風当たりの強さに屈したのか、7月25日、会見で辞任を表明したものの、その際も「車を傷つけた従業員を告訴する」などと述べて世間をあぜんとさせた。社長の座を辞してもなお、ビッグモーターのオーナーであることには変わりない。
同社のあしき体質を体現する兼重氏とは、果たして何者なのか。
“兼重とは縁を切る”
兼重氏の生家は岩国市内にある。
「もうアレとは縁を切ったけぇ、話すことはないですけどね」
と言葉少なに語るのは、兼重氏の長兄である。
「縁を切るって、向こうが言い出したんやから。50年近く前、そう言って家を出て行ってから、すっかり疎遠で。今どこにいるかもわからん。だから今回の騒動について聞かれても何も知らんのですよ」
兼重氏は1951年、同市で生まれた。上に姉と兄2人がいる4番目の子であるが、
「私らとは“種違い”なんですよ」
と長兄が続ける。
「うちの父は戦争で亡くなってね。終戦後、未亡人の母が戦争から引き揚げてきた男と一緒になった。そして生まれたのが宏行です。家は畑をやったり、川でシロウオや貝を取ったりして生計を立てていた。宏行は真面目で正直な性格だったが、年も離れているから、私らもあんまり遊んだりはしなかったね」
地元の小中学校を経て、岩国工業高校へ進学。同級生によれば、
「機械科にいてね。車やバイクいじりが好きで免許も持っていたよ」
卒業後は、陸上自衛隊に入隊した。ちょうどその頃のことだ。長兄が言う。
「宏行から“兼重とは縁を切る”とはっきりと言われてね。けんかしたり、確執があったりしたわけじゃない。でも、生まれの問題とかで、本人なりに思うところがあったんでしょう。それ以降はこの家に戻ってくることはなかったね」
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