佐々木朗希の米移籍で「署名活動しましょうよ」発言に“ブーイング”も…ダルビッシュ有(37)は「何かを知っているのかもしれない」

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ポスティングは今や“経営問題”

 今オフにオリックスからドジャースにポスティング移籍した山本に目を向けると、昨季まで3年連続で投手タイトル4冠に輝き、チームのリーグ3連覇に貢献もし、満を持してポスティング移籍に至った。

「山本は日本でやるべきことを全てやっての移籍。最高峰の舞台でプレーすることに球団もファンも異論はなかったでしょう。佐々木に山本や大谷以上の素質があったとしても、まずはロッテで結果を残し、球団にも譲渡金で恩返しできる25歳になって行くというのがセオリーでしょう」

 山本はメジャー投手史上最高額の3億2500万ドル(約465億円)で契約合意した。これに伴い、オリックスは最大で70億円程度の譲渡金を受け取る。前年の吉田正尚外野手(レッドソックス)の譲渡金と合わせると、実に90億円以上となる。山本の移籍を受け、オリックスの湊通夫球団社長が「原資を得たというよりは投資したものをいったん回収し終わった」と表現したように、拡大する一途の日米のマーケット規模の差を考えると、メジャーに通用する選手を育て、そしてポスティングにかけることは今や球団経営の根幹に関わるテーマになっている。

佐々木朗は“由伸超え”も

「(昨春の)WBCの優勝で、日本の先発投手の質の高さは改めてアメリカで見直されています。NPB球団のエースなら1億ドル(約145億円)は現実的なラインになっています。佐々木が実績を積んでいけば山本を超える契約も夢ではありません。マイナー契約しか結べない2026年までに、ロッテがポスティングを認めることは常識的には考えられません」

 米大手マネジメント会社の代理人はこう述べながらも「大谷のようにサイドレターがあれば別ですけど……」と語る。

 22歳でエンゼルスにポスティング移籍した大谷にはかねて「サイドレター」の存在が囁かれてきた。岩手・花巻東高校時代の12年、いったんはNPBを経由せずにMLB挑戦を表明。直後のドラフト会議で強行指名した日本ハムが二刀流をバックアップすることで翻意させたのは周知の通りだが、その際に海外フリーエージェント(FA)権取得前にポスティング移籍する権利を付与したとされる。

「佐々木にも大谷のようなサイドレターが付いているのかもしれない。時期尚早で唐突なポスティング移籍希望も、それなら説明がつきます。今オフは当初から地ならしのつもりで、来オフ以降、機運が高まったときには容認にこぎ着けられる可能性が出てきますから」(前出の代理人)

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