佐々木朗希の米移籍で「署名活動しましょうよ」発言に“ブーイング”も…ダルビッシュ有(37)は「何かを知っているのかもしれない」

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WBC代表の後輩をアシスト

 米大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手(37)の発言が球界関係者やファンに波紋を広げている。同投手が昨年末に音声配信サービス「stand.fm」で、ポスティングシステムによるメジャー移籍の希望が発覚したロッテの佐々木朗希投手(22)の渡米を後押しするよう、署名活動を呼び掛けたからだ。この発言に対し、NPB球団幹部は「球団にメリットのない年齢でのポスティングを認められるはずがないでしょう。ダルにはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表の後輩をアシストしたい気持ちがあるのかもしれませんが、経営の観点から容認できる球団は存在しないと思います」と批判的に語る。

 一方でダルビッシュほど経験豊富な野球人が軽々にファンを煽るとも思えない。実際、翌日の同配信では、大谷翔平選手(29)や山本由伸投手(25)で巨大補強を続ける同地区のライバルであるドジャースへの対抗意識が高じ、自軍に佐々木朗を迎え入れたかっただけなどと釈明したものの、「ダルは佐々木の契約で何かを知っているのかもしれません」(在京セ・リーグ球団編成担当)との見立てが出ている。

 発端は昨年12月28日、「stand.fm」の「ダルビッシュの言いたい放題」での一人語りだった。ダルビッシュはドジャースの補強などへの感想を述べるとともに、佐々木朗のポスティング移籍について「応援してあげてほしいと思う。ロッテファンの方はメジャーに行かせてやれと署名活動してほしい。普通はまだ早いやんとか、吉井(理人=ロッテ監督)さんとかも球団にもっと恩返ししてからとか言うけど、そこを逆に。みんなで署名活動しましょうよ。このラジオから選手をアメリカに送りましょうよ。羽ばたいてもらいましょうよ」と呼び掛けたのだった。

 佐々木朗を巡っては、昨年12月に今季からの米移籍を要望していると一部報道で明らかになった。だが、25歳になるまでにメジャーに行けばマイナー契約しか結べず、本人、ロッテともに金銭的な利点はない。しかも佐々木朗はシーズンを通し、ローテーションを守った経験がなく、いまだ成長途中で、故障のリスクも踏まえ「時期尚早」との声が相次いだのも当然だ。

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