NHK「ニュースウオッチ9」が大幅リニューアルを検討 残りそうな人と詰め腹を切らされそうな人とは?
交代がほぼ決まっている
他方、BPO問題はなかなか深刻なのだという。この問題について簡単に振り返っておこう。
今年5月、この番組で新型コロナをテーマにしてワクチン接種後に亡くなった方の遺族3人が登場した際に、「コロナに感染して亡くなった」とミスリードするような伝え方をしたことが問題となってきた。
「無理やりコロナにこじつけようとしたのか、ずさんな点が散見され、遺族側から早い段階で抗議があったのも当然でしょう」(同)
12月に入ってBPOは、「事実を正確に伝えるという基本を逸脱した」「ご遺族をいわばだますような形で放送が出た」など、厳しい言葉をもって放送倫理違反があったことと指摘。NHKもこれを真摯に受け止める旨、明らかにしている。
メインキャスター3人はその詰め腹を切らされる格好になるのだろうか。
「コンセプトなども含めた大幅なリニューアルを検討しているようです。現在の記者出身1、男性1女性1という構成も聖域とせず、手を付ける可能性があるとのこと。具体的には田中キャスターと青井アナについては交代がほぼ決まっているようです」(同)
後任は数人に絞られている
「記者としての取材がままならず連日の本番出演になじめない日々が続いた田中キャスターと違って、青井アナは残留を希望しているようですがね。一方の林田アナについては就任からまだ半年で、それはあまりに不憫ではないかという声もあり、残る可能性もありそうです」(同)
局内から自薦・他薦を問わず募った結果、後任は数人に絞られているとの見方もある。
「海外での特派員経験のある男女の記者出身者の名前が複数取り沙汰されています。本人とも面談を重ね、最終判断の段階になりつつあります。ただ、現場では編集責任者自身がBPO案件を引きずる部分もやはりあって、面白みのある企画があまり出てこなくなっている印象もあります。どうせ出直すなら、キャスターのみならず制作の幹部も含めて総とっかえするくらいの方が良いのではないかとの声も上がっているようです」(同)
本来、ニュース番組の価値は、情報の正確さ、深さ、速さに重きをおくべきで、どんな見た目のどういう人が伝えるのかは二の次というのが正論だろう。看板のつけかえで目先を変えようとするのは、政界だけではないということか。