小錦の土俵人生 「相撲はケンカ」「自分が日本人だったら」発言で物議 初優勝での号泣はうれし泣きではなかった
215キロという規格外の体格、そしてパワー。昭和の終わりに現れた“新しい時代のスター”といえば、高見山に見込まれて大相撲の世界に入った小錦だ。日本の環境に慣れるのが早く、相撲の出世も早かったが、思わぬところで物議を醸したこともあった。その一例が多くの誤解を受けた「相撲はケンカ」発言である。それでも「相撲が好き」と言い切るひたむきさは失わず、最後まで精一杯の相撲を取り続けた。※双葉社「小説推理」2012年12月号掲載 武田葉月「思ひ出 名力士劇場」から一部を再編集...