「農道を90キロで爆走」「寝坊して逆ギレ」 加藤鮎子大臣、数々のパワハラを元秘書が告発「当選後に逃げ出した秘書は10人以上」【スクープその後】
“票稼ぎになるかしら”
ある秘書が議員になるため、地方選に出馬しようとすると、鮎子氏は機嫌を損ね、スケジュールを共有しなくなることもあった。
「地元の有力者のもとを鮎子さんが訪問しようとしたところ、その秘書には知らせず“私がここにいるとは言わないで”と周囲に口止めしていました。結局、その秘書はまもなく辞めてしまいましたね。同じ山形県内の国会議員のことも嫌っています。山形2区の鈴木憲和衆院議員は選挙区が減ったときのライバルになるかも、と仲良くしようとせず、元参院議員の大沼瑞穂さんは子育てしている議員でキャラもかぶるので、同じ会合で服装が似ただけで途端に不機嫌になり、滅茶苦茶、悪口を言っていました」(前出・支援者)
夫婦仲も良いとはいえないという。現在の夫は会社経営者の角田賢明(つのだよしあき)氏だが、
「鮎子さんは子どもをダシに票を稼ごうとする節があって、けんかはいつも子どもを巡ってのことでした。上の子を山形と東京どちらの学校に入れるかでかなり迷っていて、“地元の学校の方が有権者にウケがいい”と鮎子さんは話し、“子どものおむつ交換をしている姿を見せたら票稼ぎになるかしら”と言った際には、旦那さんに怒られていました。支援者も含めて、人を票になるかどうかで見ているんです」(同)
“グレーだけど、バレたときは…”
議員の資質を疑われかねない極め付きの行動は、秘書と行う「戸別訪問」だ。
先の元秘書がささやく。
「戸別訪問は選挙が近づいてくると、かなり力を入れて行っていました。選挙区内の住宅街、山間部含めてさまざまな場所まで足を運び、本人は“近くまで来たので、ごあいさつに寄りました。皆さんのために頑張りますので、よろしくお願いします”と握手するんです。訪問先は後援会員ではない世帯で、地域の後援会員が一緒に回ります。その後援会の人が“この地域は加藤さんを応援している人が少なくて”などと説明していました。相手が不在だと名刺を投函して帰ります。鮎子さんは“戸別訪問は法律上、グレーだけど、バレた時は訪問先が後援会員です、とか言っておけば大丈夫”と話していましたね」
だが、選挙期間内外にかかわらず、戸別訪問は公職選挙法で禁止されている。
山形県選挙管理委員会によれば、
「戸別訪問では投票依頼など投票に関わることが目的だった場合に違反になります。状況によっては直接的に“私に投票してください”といった依頼をしなくても、言外にそうと取られる訪問だった場合、公選法に違反する可能性があります。重要なのは、訪問した目的が何か、という点です」
鮎子氏の場合、来たる選挙を明らかに意識した、自身に票を振り向けるための後援会員ではない有権者への訪問だ。公選法に抵触する可能性は十分にある。
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