「農道を90キロで爆走」「寝坊して逆ギレ」 加藤鮎子大臣、数々のパワハラを元秘書が告発「当選後に逃げ出した秘書は10人以上」【スクープその後】

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半年間で4人の秘書が退職したことも

 地元では不評の鮎子氏について、本誌(「週刊新潮」)は事務所の秘書が大量退職していることを、大臣就任前の昨年から報じてきた。

 今回、改めて取材を重ねると、当選後から現在まで公設秘書、私設秘書合わせて、少なくとも10人を超える秘書が退職しており、ある時期には半年間で4人の秘書が立て続けに辞めたことも分かった。その背景にあったのは鮎子氏の問題行動だったのだ。

 鮎子氏の事務所は東京・永田町の議員会館のほか、地元の酒田市や新庄市、鶴岡市に置かれ、それぞれに公設秘書や私設秘書が配されている。

寝坊して秘書に逆ギレ

「鮎子さんの朝のスケジュールは出かける30分前に秘書が自宅にモーニングコールをするところから始まります」

 とは、事務所の内情をよく知る後援会関係者。

「彼女は朝が弱くて、寝坊して秘書に逆ギレしてくることは日常茶飯事でした。それでも朝の電話に出ないときは時間通りに起こそうと何度もかけるのですが“生活を邪魔しないでください”と嫌味を言われてしまう。そこで電話を控えると“大事な会議なのになんで起こしてくれなかったんですか”となるんです」

 電話をかけていいものかどうか、秘書はジレンマに陥るばかりで、あまりに理不尽と言うほかない。さらに鮎子氏の子どもと一緒に行動する時は大変だそうで、

「例えば、朝、東京に行くために子どもと飛行機に乗る時には、自分が寝坊してバタバタと用意するものだから、子どもの靴を履かせ忘れていることに家を出てから気付いたりするんです。仕方ないので、裸足や靴下のまま東京に行くなんてことが頻繁にありました。その際は鮎子さんが子どもを脇に抱えていくんです」(同)

農道を90キロで爆走させ…

 鮎子事務所に籍を置いていた元秘書はこう証言する。

「気分の波がとても激しい方で、スケジュール通りにことが運ばないと不満が顔や態度に出てしまう。だから、事務所内の雰囲気はとても悪かったですね。秘書がいないと日程がこなせないのに、突発的にスケジュールを変更し、秘書があたふたすることもありました。急に“仙台の国分町に行くから車を飛ばしてくれ”とか」

 予定に間に合わなくなりそうだと、“法律違反”を指示してくるという。

「鮎子さんは寝坊すると、運転する秘書に、一般道を走行中でも“朝なので車がいないから、絶対間に合うように行ってください”と指示を出すのです。普通の農道を90キロで飛ばさせ、高速道路でも“前の観光バスが遅いからあれを抜いてちょうだい”と言って、猛スピードを出させたり。高速道路なのに後部座席でシートベルトをしないこともあって、それが警察に見つかり、運転手が違反点数を食らったこともあったと聞いています」(先の後援会関係者)

 法規を無視するとは、国会議員の振る舞いとしていかがなものか。こうして秘書にきつくあたるのは、彼らを全く信用していないからだと、先の元秘書が語る。

「秘書が良かれと思ってアドバイスをしても聞き入れなかったり、きつく言い返したりしていた。声を荒らげる感じではなく、詰めてくる感じですね。“あなたは褒めるところがない”とか。経費にも厳しく、会合への参加費、食事代や駐車場代は秘書が自費で払っていました」

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