「小室圭さんのおかげでハードルが下がった」 悠仁さま、佳子さまの「お相手」はどう選ぶべきなのか

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供給源が一つ減少

 しばしば「小泉信三のような人」を置いてお妃やお婿さん探しを、という人がいるが、私はスーパーマン1人よりは、男女数人の特命チームのほうが合理的だと思う。事務局も少人数にしてその仕事に専念できるようにする。そういうチームが、旧宮家の親睦会である菊栄会だとか旧華族のたまり場である霞会館、あるいは常磐会など各学校の同窓会、それも大学でだけでなく、幼稚園から高校までアンテナを張り巡らせたらいい。

 また学習院以外の有力な幼稚園、私立学校の母親同士のつながりなども活用する。といっても、昨今は中学校以上では親同士のお付き合いが希薄になっているようであるし、美智子さまの母校である聖心女子や雅子さまの田園調布雙葉は中学校からの募集をやめて、小中高一貫教育となった。

 これがいい傾向とは思わないが、慶應幼稚舎や青山学院初等部に代表される小学校や、さらにその前の幼稚園の親同士のつながりは辛うじて健在だと、中学校から私立名門校に子どもを入れた親が言っていた。

 さきに触れた松濤幼稚園は、用地売却で廃園になって楽天の三木谷浩史氏の邸宅となっているが、三笠宮信子妃は自身が通った同園で教師を務めたし、高円宮家では亡くなった憲仁殿下と3人の娘や旧華族の人々、政界では岸信夫、中曽根康弘、武見敬三、財界ではソニー、読売新聞などの創業者が通園。また森英恵、尾上菊五郎などが子どもを通わせていた。麻生太郎元首相は園の創設者と牧野伸顕を共通の先祖とする一族の出だが、園の運動会は近隣の麻生家の庭を使ったりしていたことでも知られる。この廃園で候補者の供給源が一つ減ってしまったことになる。

 この松濤幼稚園とともに「御三家幼稚園」と呼ばれていたのが、若葉会幼稚園(港区西麻布。前園長が先述の三井富美子氏で、現園長はその娘で大林組会長夫人の大林和子氏)、枝光会附属幼稚園(港区三田)でいまも健在だ。松濤幼稚園に替えて、愛育幼稚園(設置者の社会福祉法人恩賜財団母子愛育会の総裁は秋篠宮妃紀子さま)が御三家として挙げられる。

女子アナ的な資質

 しかし私は、皇室の特殊性からすれば、親がしっかりしているに越したことはないものの、名家名門の出身であることより、本人が妃殿下だとか、元内親王の夫と相性の良い性格であることが大事だと思っている。

 妃殿下という立場はどんな職業と適性が共通するのかと、何人かの企業の人事経験者と議論したら、女子アナが比較的近いのではないかという話になった。容姿と知性、高い言語能力、安定した体調と振る舞い、それから何より、国民の多くと感情を共有できることが理由である。

 もちろん、それは女子アナ経験者がいいという意味ではないし、女子アナの職に向いているなら誰でも妃殿下に向くわけでもない。

 また現在の、お妃に決まった女性への教育は明らかに不足である。2~3カ月間だけ週に何度かのレクチャーを受けるのではまったく足りない。1年くらいフルタイムで教育し、その過程でギブアップになったら、そこでやめたほうが、あとから問題が出るよりもベターだ。

 それと同等ではないが、女性皇族のお婿さん教育だって、しっかりしたほうがいいだろう。昔のように宮家や名門華族との結婚なら必要でなかっただろうが、平凡な家庭の若者にはそれも必要だ。

八幡和郎(やわたかずお)
作家・評論家。1951年滋賀県生まれ。東京大学法学部卒。通産省入省後、フランス国立行政学院に留学。国土庁参事官、通産省情報管理課長などを歴任し1997年に退官。作家、評論家活動に入る。近著に『民族と国家の5000年史』。

週刊新潮 2023年12月21日号掲載

特別読物「『悠仁さま17歳』『愛子さま22歳』『佳子さま28歳』皇族の『お相手』はこう探せ」より

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