アパホテルが買収した大江戸温泉に「例の右翼本」は置かれるのか

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 全国に約750軒のホテルを展開するアパホテルの親会社・アパホールディングスが資産運用会社「大江戸温泉アセットマネジメント」(以下・大江戸AM)の全株式を取得すると発表したのは、12月12日のことである(現在はアパ投資顧問)。

 大手証券会社の幹部が解説する。

「これはアパがリゾート施設『大江戸温泉物語』(以下・大江戸温泉)の経営権の一部を手に入れたということです。大江戸温泉は複数のグループ企業からなっており、親会社の大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツは米投資ファンド・ローンスターの所有でした。全国に38の施設がありますが、15施設を『大江戸温泉リート投資法人』として株式上場。その、リート投資法人を運用しているのが大江戸AMなのです」

なぜアパが温泉リゾートを?

 ちなみにリートとは土地や建物を証券化して売買できる仕組みのこと。投資家は賃料や宿泊料を「配当」として受け取れるようになっているのだが、大江戸温泉リート投資法人は、コロナ禍もあって業績が低迷していた。そこにアパが名乗りをあげたわけだが、なぜ温泉リゾートを?

「アパホテルはビジネスホテルで急成長してきましたが、少子化やテレワークの普及で出張サラリーマンは減ってゆくことが予想されます」

 とは不動産コンサルタントの森島義博氏だ。

「一方、温泉リゾートは高齢のお客さんでにぎわっています。しかも、今後、高齢のお客さんは増えてゆく。アパは、新しい顧客層を開拓しようと考えていたのでしょう」

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