米国が「名官房長官」と信頼を寄せた「細田博之氏」、最大派閥の会長として「恩を着せずに若手を育てた」【2023年墓碑銘】
衆院議長に選出
父親譲りの読書家で選挙通。自宅には座る場所もないほど本が積み上げられ、朝4時には起きて3時間ほど読書や勉強をしていた。
趣味のピアノは中村紘子氏から「とてもロマンチック」と賛辞を受けた腕前だ。
「堅物そうに見えてユーモアがあります。民主党政権時代、自らをどじょうに例えた野田佳彦首相に、地元島根の安来節を話題にして国会で質問。笑いを誘いました」(天川氏)
21年、衆院議長に選出。
政治家と旧統一教会の関係が問われた際、細田氏は教団の関連団体の会合に出席したことを公表している。
今年7月、病院に搬送。10月13日に衆院議長の辞任を表明する会見を開く。声も弱々しくなっていたが、50分余り質問に応じた。旧統一教会との特別な関係や、昨年来指摘されていた女性記者へのセクハラ疑惑について改めて否定した。だが、説明責任を果たしていないと指弾された。
容体が急変し、11月10日、79歳で逝去。昨年2月、介護のかいなく妻の洋さんが他界し気落ちしていた。さらに世間からの批判の矢面に立たされたが、かつての実績は評価されていいはずだ。
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