「知らんがな!」 “限界説”がささやかれる明石家さんまに直撃すると…価値観のズレについては「当たり前や!」

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人柄がよい分、「定年退職」できず

 ラリー氏が続ける。

「今でも現役バリバリだからさんまさんは若い人と絡みます。で、番組を盛り上げるために彼らを茶化したりする。すると、老人が若者をいじめているという目で見られてしまう面もあるんです」

 演芸評論家の吉川潮氏も言う。

「芸人には枯れて味が出るタイプと、若いから勢いがあるタイプがいる。前者はタモリ。彼は歩くだけで数字を取れるし、『ご隠居』感が受けています。さんまは完全に後者ですね。あの芸風には年齢制限があるんです」

 若手との絡みについても、

「還暦過ぎてやってると辛いよね。会社でいえば、60過ぎた上司が若手社員とワイワイ騒いでいる。若手はみんな空気を読んでヨイショしてるけど、陰で“扱いづらい”と言われているような。上岡龍太郎はきっぱり引退したし、紳助も結果的にはいいタイミングで辞めた。さんまは彼らとは違って人柄もよい分、ずるずる『定年退職』できていない気がしますね」

スタイルのズレについて「当たり前や!」

 是非ともその辺りの実感を伺いたく、ご本人に直接ぶつけてみた。

――さんまさーん、お伺いしたいことがありまして。

「なんや!」

――近年、さんまさんのお笑いと今時の若いお笑いのスタイルがずれているという指摘がありまして。

「あいや、そやろ、当たり前や!」

――それについてどのようなご意見を?

「何もないよ。笑いは今の子や。今や! 今売れているのが今の笑いや!」

――今後もご自身のスタイルを貫いていかれる?

「知らんがな。変えれるもんなら変えたいよ。もう夜や。帰って」

 いつまでも、さんまはさんまのまんまのようだ。

週刊新潮 2023年12月28日号掲載

特集「去りゆく令和五年 『大御所』『スター』『人気者』へ大“送辞”」より

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