ソウル・広蔵市場の「チヂミが高すぎる」と怒り心頭… 外国人観光客を狙う“ぼったくり”に現地の韓国人は言いたいことがある

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韓国人が怒る背景

 広蔵市場のぼったくり騒動で「今回の問題を、ある店の個人的な話で終わるべきではない」という声がSNSで目立ちはじめている。背景には現地の韓国人たちの「不満」があるようだ。

 広蔵市場はもともと、近隣の会社に勤めるサラリーマンなどが安く食事したり、会食をする場で「庶民フードストリート」と呼ばれてきた。ところが、ソウルを訪れる外国からの観光客が増えると、ソウル市をはじめとする自治体は広蔵市場に目をつけ、「韓食の街」としてPRしだした。結果、外国人観光客が多く訪れる場所となり、Netflixのアジアフードドキュメンタリーでも広蔵市場が取り上げられた。自治体の狙いは当たり、世界の人々の注目を集めたのだ。

 同時に、広蔵市場は韓国人にとって庶民フードストリートではなくなってしまった。地元に目を向けたビジネスではなくなったのだから、ぼったくり騒動は起こるべくして起きたという論調は強い。外国人観光客が増えたことにあぐらをかいているという意見の裏には、隅に追いやられてしまったソウルの人々の鬱屈が潜んでいるわけだ。

 しかし、広蔵市場はそうした声を聞く耳をもっていないようだ。相変わらず韓国人客には不親切で、外国人観光客から高い料金をとろうとする。近くのオフィスで長年働いてきたLさん(64)は、「広蔵市場は相変わらずソウルを代表する観光地と呼ばれ、年末年始も外国人観光客でにぎわうんでしょうね」と溜め息混じりに語っていた。

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