92歳の母は今夜もカレンダーに斜線を引く…「世田谷一家殺害事件」から23年、高齢の遺族が切望する「生きているうちに真相を知りたい」

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「事件が忘れられちゃうんじゃないか」

 待機していた報道陣の前に現れたのは、遺族の宮澤節子さん(92)ではなく、朗読劇で節子さん役を務めた声優だった。節子さんに代わり、その気持ちが読み上げられた。

「私のわがままでこれまでのような取材を受けられないこと、大変申し訳なく思っております。ここのところ階段を上るのもつらくなり、また時折ふらつくようになり、特に緊張するようなことがあればめまいがひどくなるような状態なので、このような形にさせていただきました」

 東京都世田谷区の住宅で2000年12月30日深夜、節子さんの長男、みきおさん(当時44)の一家4人が殺害された事件から今年で23年――。...

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