市川猿之助、判決確定で松竹内部から来夏舞台を望む声が…歌舞伎ファンから嘆願書も

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弁護士費用の負担

 松竹だけでなく市川團十郎(46)も動きを見せているという。昨年10月、十一代目市川海老蔵は十三代目の團十郎を襲名。翌11月から来年10月までの2年間、各地で襲名披露公演が行われている。

「実のところ團十郎さんは、懐が温かい状態ではありません。襲名披露興行はドル箱ですから、できるだけ公演回数を増やして、少しでも多く稼ぎたい。そのため2年間にも及ぶ襲名披露興行が計画されました。そして、今後の公演に猿之助さんが参加すれば、何よりも話題になる。ファンも喜んでくれると考えているのです。團十郎さんは周囲に『自分が猿之助さんに手を差し伸べるのはどうだろう?』と相談しているようです」(同・関係者)

 猿之助は初公判で、供述調書の読み上げという間接的な形ではあるが、「再び舞台に立ちたい」という意思を示した。支持するファンの声も耳に入っているだろう。とはいえ、世論を無視するわけにもいかないはずだ。

「松竹は復帰公演に意欲的で、すでに何人かの歌舞伎役者に『猿之助復活』の可能性を伝えているそうです。一方、猿之助さんの周辺からは『まずは演出など、裏方でカムバックするのはどうだ?』という慎重な意見も聞こえてきます。問題は本人の覚悟ですが、実のところ裁判費用などを松竹や所属事務所に負担してもらっているという“負い目”もあります。松竹が復帰を正式に要請した場合、猿之助さんは断りにくいという事情があるのです」(同・関係者)

拙速との指摘も

 松竹と猿之助、ファンの間で“Win-Winの関係”が成り立つのだから、舞台復帰は仕方ないのかもしれない。だが、いくら何でも来夏は早すぎるだろう──取材経験の豊富なベテラン記者は疑問視する。

「歌舞伎のファンは、旧ジャニーズのファンと似たところがあります。『芸が素晴らしいから応援するし、そもそも不祥事と芸能活動は別』というわけです。とはいえ、実刑判決ではなかったからすぐに復活というのは、いくら何でも急すぎます。そもそも彼は、自身が犯した罪を一生背負っていかなければならないはず。百歩譲って“禊ぎが済んだ”と発表できるタイミングは、執行猶予の5年が終わってからではないでしょうか。来夏というスケジュールは少し早すぎる気がします。世論が反発する可能性があります」

デイリー新潮編集部

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